雪女は一人、良い雪が降る季節だというのに障子を締め切って、次々届く文を、文字をなぞるようにしながら、読み返していました。 最初から最後まで、何度も、何度も。 繰り返し綴られる真剣な言の葉に、心が揺らがないはずがありません。 最初こそ、恥ずかしさと場の勢いで奴良家を出てきてしまいましたが、今は追って届く文が、どんどん恋文のそれになっているので、守役の身なれば何と応じたものやら判じられずに、困り果てているのでした。 主をどう思っているかと問われれば、それは、幼い頃からお守りし続けてきた、いとし子です。 悪戯に弱ってしまうことはあっても、許せないことなどありません。ええ、ですから今回の悪戯だって、落ち着いてくると「貸元連中にまで行かなくてよかった」と思いこそすれ、ある程度の諦めがつきます。よかった、自分そろそろ(自称)年増で。と、諦めもつきます。 主にどう思われているか知っているかと訊かれれば、最近、そこは複雑に想うところです。 たしかに幼い頃から、主はよく懐いてくださっていた自覚があります。その分悪戯もされましたが、「雪女はボクのお嫁さんになるんだよ」と、「ボクの雪女の方が可愛いもん」と、「ボクが大きくなるまで待っててね、約束だよ ――― 氷麗」と、言われるたびに健気で可愛らしい主に、胸がほわりとあたたかくもなりました。 いずれ長じれば、雛が巣立つように主も己に相応しい女をと捜すようになるだろうとばかり考えていたのですが、つい最近、どうやら、もしかしたら、そうではないのかしらと思ったとき、怖気が生じました。 時折、抱き寄せてこられる腕の強さ。 真摯に見つめてこられる、瞳の切なさ。 ようやく雪女に触れても傷ができなくなったと喜んでおられた小さな頃は、雪女が主の小さな手を包み込むように握っていたのを、今は主の方から、指と指が絡み合うように握ってこられます。ほんの一時、学び舎からの帰り道に、人通りの無いところで繋ぐだけなのですけれど。 そんな風に抱き寄せられても、困ってしまいます。 そんな風に見つめられても、惑うばかりです。 そんな風に指を絡められても ――― いいえ、嫌いでは決してありません、むしろ、強く頼もしく優しくお育ちになられた主を、雪女は、間違いなく、好いているのです。主が時折見せる、男の顔に、どきりと胸を高鳴らせたのは、もう一度や二度ではありません。恋などとっくに通り過ぎてしまうくらい、好いているのです。 だから困るのです。 お応えしたいのはやまやまですが、そんな風に幼い頃の縁でがんじがらめに縛ってしまうような真似は、決してしたくは無いのですから。 いいえ、いいえ、違います。 そんな綺麗事ではありません。 一度受け入れてしまったら、その後で、主が違う女、いよいよこれこそさだめの相手と思われる女と出会ったときに、受け入れられなくなるからです。 未来永劫、傍に居ると誓った身であるのに、傍を離れて消えてしまいたくなるに、違いないからです。 少し気分を変えようと想った雪女、丸窓の障子を引いて、雲も無いのにちらちらと降り続く雪の向こうにぽっかりと浮かぶ、月と、真っ赤な椿の庭を見つめ。 「ふぅ……げにあさましきは、私の心の方。リクオ様の重荷になる前に、今のうちに、離れておいた方がいいのかもしれない」 「思いつめた憂い顔、月夜にこれほど映えるとは。だがいけねえな、氷麗。その考えはいけねえよ」 「 ――― ッ?!」 背後からかけられた声が誰の者か判じるより先に、組み敷かれてしまいました。 ふわりと鼻腔をくすぐる白檀の香りと、唇が触れ合ってしまいそうなほど近くから己を見つめている瑪瑙の瞳に、雪女は黄金螺旋の瞳を大きく見開いて、無防備に桜色の唇を薄く開いたまま固まってしまいました。 その隙を突いて、雪女を組み敷いた男君は、この唇をぺろりと一舐め。 「おお、甘い」 「リリリリリクオ様ぁッ?!」 「しー……夜這いだの秘め事だのは、粛々と行われるもんだろう」 「よよよよ夜這いってええぇぇ?!」 「だから、うるさいって、お前」 「なななな何故ここにいいぃぃ?!」 「いくら手紙を書いても、ろくにお前が返事を寄越さないから」 「だ、だからって」 コホン。 雪女は気持ちを落ち着け、男君の下でせいぜい真面目な顔を作ってから。 「こんな風な行儀の悪い真似、私はお教えした覚えはございません」 「オレだってお教えされた覚えは無いね。お前のつれなさにしびれを切らして、オレをここへ拉致ったのは黒羽丸だ」 「黒羽丸が……どうして」 「矢継ぎ早にオレが文を書くから、浮世絵町中のカラスが過労死寸前なんだと。トサカ丸も熱が出てて、ささ美が今日昏倒して、黒羽丸もどうやら風邪だとさ」 「わ、私、そんなつもりじゃ、決して……ああ、どうしましょう、なんて謝ったら。そのリクオ様、申しわけ……」 「氷麗、本当に悪かった。申し訳ない、この通り」 雪女がいたたまれなさに謝罪を口にするより前に、男君は組み敷いていた雪女の上からすっと退いて、脇の畳に行儀良く座すと頭を下げました。目礼程度ではあるけれど、主従の契りを結んだ雪女としては、慌てて当然、あってはならないことでした。 「や、やだリクオ様、そんなことなさらないでください」 「許してくれるか」 「許すも何も、もとはと言えば私がドジを踏んだのが悪いんですから。それに、何度も間違えたとリクオ様も、仰ってたではありませんか ――― おや、違うのですか?」 「いや、間違えたは間違えたに違いないんだが、グループメールで送信したら面白いなって、思ったことは思って、こう、宛先に設定して、送信ボタン押す前に消そうと思ったところで、クラスの奴等がふざけてたのに巻き込まれて、手がこう、ぽち、っと……悪かった」 「んもー……変わってない!こっちがすっごくすっごく色々悩んでるのに、この糞若、全然変わってない!」 「だから、ごめんって。いや本当に、やる気はなかったんだ」 「もー……私だったからよかったものの」 「お前だから弄りたかったんだけどな。でも今回は本当に、やる気は無かった。全然無かった。本当に悪かった」 「全く。仕方がありませんね。まだ守役が必要みたいです。しっかりみっちり、お小言しますからね」 「……折角夜這いに来たのに……」 「むくれても駄目です。だいたい、する気もなかった悪戯なのに、どうしてその準備をする必要があったのです。使うつもりはなかったからと言って、誰もが通りそうな場所に落とし穴を掘れば誰かが落ちるのは目に見えているでしょうに」 「……それとこれとは」 「同じです。何をだらしない格好されているんですか、正座!」 「……はい」 調子を取り戻してきた雪女、胡坐の男君の膝をばしりと叩き、正座に直させると、くどくどと不注意だの軽はずみだの、これがもっと深刻な場面であったらどうするだの、結局は。 ( ――― オレ本位なんだよなぁ) そういうことなのです。 昔は苦手だったはずのお小言ですが、今はぼんやりとした行灯の明かりの中で、やはり少しは気恥ずかしさが残っているのか目元を仄かに朱く染めた雪女を、じいっと見つめられるのは、少しばかり得をした気分でした。 なにせ七日ぶりです。夜の闇の中でも、白い着物に雪肌の女は、自ら光り輝くように美しいのです。 艶やかな黒髪はしっとりと月光を映し、満月のような瞳には、男君がちゃんと映っています。 しばらく雪女の小言を「うん」とか「はい」とか適当に相槌をうちながら聞き流しつつ、密かにこの姿を愉しんでいた男君は、袖口に忍ばせたままの、巾着袋を思い出しました。 「 ――― あ、そうだ」 「どうか、なさいましたか」 「詫びの品があったんだ」 「お手紙にも書きましたが、そういった物は受け取れませんと」 「かしこまるなよ。ただの飴さ。俵屋って店のなんだと」 「あら、ささ美が好きなところのですね。ははあ、黒羽丸に貰いましたか」 「拉致られたって言ったろう?お前に土産なんて買ってくる暇、無かったんだ。だから、オレからのお詫びには」 「お詫びに?」 巾着袋から飴玉一つ、つまんで取り出し自らぱくりとやった男君に、嫌な予感はしたのですが。 「食わせてやるよ」 「食わせって ――― んんんんっっっ」 両肩をしっかり捉えられ、唇を重ねられて。 「んんんんんーーーーーっっ(訳:これのどこがお詫びですかーっっ)」 しっかり抗議しつつ、やっぱりこのひとには自分が必要だと、思い直しました。 守役であれ、側近であれ、何であれ。 このひとに正座させてお小言を言う女は、まだまだ必要なのだと。 ちょっぴりだけ、男君のお詫びに良い気分になったのは、秘密です。 +++
こうして七日目の夜に、雪女は再び奴良家に戻って参りました。 そうなるであろうと思っていた黒羽丸が、あらかじめ朧車を呼んでおきましたので、夜のうちに空を駆けて戻ってくることがかないました。 週明けに、久しぶりに若君の護衛として学び舎へ赴くと、二郎君は泣きながら及川氷麗の復学を喜びました(「及川さん、よかった……よかった……本当によかった……二度と奴良のもとから去らないでください!うわぁぁあんん」「え、あ、あの、島君?一体何が……」「放っておきなよつらら、男は一人泣きたいときがあるさ」)。 清継氏も鈍いながら、若君がいつもの調子に戻ったのを感づいたらしく、さっそく次の週末の妖怪探索ツアーの話を持ち出してきましたし、陰陽師の娘も(生)あたたかい視線で二人を見守っておりました。 カナは、幼馴染がまた下手な聖職者よりも神々しい良き人にもどってしまったので、少し寂しくも思いましたが、それでも幼馴染がまた他の皆と楽しそうにお喋りをするようになったので、これで良かったのだと、己を納得させました。ちらりと、今は当たり前のように幼馴染の隣に居る雪女を盗み見たりもしましたけれど、とりあえず、これで良かったのだと。 これにて一件落着。 ...一筆奏上アレあ、幕、ちょっと待ってください。 思わぬところで事態は続いておりました。 浮世絵町のカラス達の疲れも癒え、トサカ丸の熱も下がり、ささ美の不調は女の子の日が重なっていたためであることも判明して、ゆっくり休むとまたいつものように二羽とも、町のパトロールに戻りました。 しかし。ただ一羽、黒羽丸は絶不調なのです。 それも、任務に必要な文を受け取ろうとすると、不調になるのです。それまで大丈夫であったとしても、文に触れた瞬間に鳥肌がたちます。元々鳥だろうって?いや、そうなんですけどね、ぞわっと寒気がするんですよ。で、鼻がむずむずする。くしゃみが出る。飛んでるときもくしゅんくしゅんとやっている。放っておいて、度が過ぎてしまったときは寝込む。 ただ一羽、最後まで任務を遂げ、さらには命がけの進言をした長男の不調を、カラス天狗は常の、冷たいと思われるまでの厳しい態度を一変させ、長男がいいと言うのに薬鴆堂へ連れ立って参るほど。 堂主は難しい顔で、黒羽丸の瞼の裏側や喉の奥などを見ておりました。 「むう……」 「 ――― ど、どうなのです鴆殿。倅は何か、難しい病で?!」 「いや、さっぱりわからん」 「鴆殿がわからぬほどの、難しい病で?!」 「いやいや、そうじゃなくてな、別に命に別状がありそうではないし、黒羽丸、お前、今は別に不調ではないんだろう」 「はい。親父が騒ぐので寄らせていただきましたが、本当に普段はなんでもないのです。ただ、何かの拍子にくしゃみや涙が止まらなくなったり、目に痒みを覚えたり、鼻がつまったりするせいか少し熱が出たりするくらいですから、薬をもらったりするほどではないんですよ。鴆様、騒ぎ立てして申し訳ありませんでした。これから俺は任務に戻りますが、どこかへ使いがあれば、承りますよ」 「そうかい?その不調とやら、続くようならまた来てくれよ。それじゃあ丁度、本家の総大将に頼まれてた滋養の薬があるから、持って行ってもらおうか。ちょいと文も書くから、待っててくんな」 「承知しました」 「さて、筆は、と……」 薬鴆堂の主、文箱から小筆と一筆箋を取り出し、墨をしょりとほどいたとき。 「ふ……ぇっくしっっ!!!」 黒羽丸のくしゃみでございました。 「ぇくしッッ!ぇくしッッッ!!ぶえくしッッッ!!」 「お、おいおい、もしかしてこりゃあ」 「鴆殿、これです。これこの通り、くしゃみが止まらず」 「おいおい、こいつぁ、ひでぇなあ」 「鴆殿、早くなんとかしてやって下さいませ。放っておくと息ができなくなるほどなのでございます。その内、息をつまらせて死んでしまうのではないかと思うほど」 可哀相なくらい、ぶえくし、えっくし、とやっている黒羽丸の傍で、カラス天狗は一人おろおろとやっておりましたが、堂主は何かを見極めるように、顎に手をやりこの様子をじいっと見つめております。 そして、一言、口にしました。 「一筆奏上申し上げ候」 「ふええええっくしいッッ!!!」 「ふむ、なるほどな。よしわかった。黒羽丸、苦しいだろう、外に行って新鮮な風を吸い込んでこい。あと、水場で鼻腔の汚れを洗い流してきな。目が痒いなら目も洗え。それからうがいも忘れるな」 「し、しつれいし……へっくし!ぶえっくし!……し、しつれいしま……えくしッ!」 「挨拶はいいから、行けって」 先ほどまでの涼しい顔はどこへやら、黒羽丸はよろめきながら、指し示された手水場へ。 廊下からもしばらく、大きなくしゃみが聞こえて参りました。 何か重い病なのだろうかと、カラス天狗、堂主の前でごくりと喉を鳴らし、息子の病名を待ちます。 間もなく、告げられた病名は。 「ありゃあ、アレルギーだな」 「アレルギィ?」 「噂に聞いたけど、ついこの前、浮世絵町の本家あたりで、カラスどもが過労死寸前だったって言うじゃねえか、俺んトコにも数羽、カラスどもが滋養強壮の薬を求めに来たから知ってるぜ。最後まで立ってたのは黒羽丸しか居ないってほど、悲惨な状況だったって?」 「おぉ、そうなのでございます。主に求められた働きをできぬとあっては、カラスの風上にもおけません。昔のカラスはもっと強靭でしたが、平成の世にあって今や柔な一派のようで、いや、お恥ずかしい」 「その中で、ただ一羽立ってた黒羽丸、さしずめ自慢の息子なんだろう。こんなところまでついてきちまうんだもんなぁ」 「重ね重ね、お恥ずかしゅうございます。それで、鴆殿、その、アレルギィというのは……」 「人間にもあるんだがな、花粉だとか、埃だとかに体の免疫が過剰反応して……講釈はいいか。つまりな、とある物質に反応して、くしゃみが止まらなくなったり、鼻水が出たり、目に痒みが生じたりするんだよ。中には食いものの殆どに反応して、ろくに食うものが無いって人間もいるらしい」 「それは……なんと、深刻な」 「ああ。深刻だぜ。黒羽丸の場合は、どうも手紙の成分か何かに反応してるらしいな。いや、さっき診療記録を帳面に書いてても何でもなかったのに、文って途端に反応したし、言葉にも反応したところを見ると……『文』という言霊アレルギーというべきか。 要するに、働かされ過ぎだ。美味いモン食って、たっぷり休んで、抵抗力をつけることがまず肝要なところだ。あとは、薬を出しておく。茶葉のように急須にお湯で煮出して、一日三度服用すること。しばらくこれで様子見だな」 「治るのでございましょうか……」 「ガキの頃にあったアレルギーが、大人になる頃に薄まったりもするらしいが、完全に消えるってわけでもねえだろうなあ。だが、命に関わるものとなる前に、避けることはできる。任務に差し障りも無い程度にはおさえられるだろう。ああそうだ、鼻水をやわらげる薬も出しておかないとな」 「あ、ありがとうございます、鴆殿……!」 と、まあ、こういう具合でして。 黒羽丸、浮世絵町のカラスたちと弟や妹が倒れいく中、ただ一人任務をやり遂げたという、父にとっても誇りとなるべき伝説を作り上げたは良いのですが、体が心についていってくれなかったのか、『文』というものに拒否反応を起こすようになってしまったのですね。 しかし、薬鴆堂の堂主は名医でした。 出された薬をしっかり服用し、鼻腔を洗って凌いだりしているうちに、ただの文ならば、アレルギーなど一切起こさなくなりました。 ただね。 どんなことにも例外ってものはあるもので、はい、治ったように見えても、やっぱりアレルギーは黒羽丸の体の中にあるんでしょうね。 くしゃみ鼻づまり程度の可愛いものですが、とある文になると、出てくる。 これを運んでもらうとき、奴良家の主は誠にすまなさそうにします。 別のカラスでも良いんだけど、と、気を使ってくれたりもするのですが、なにせ三羽烏の中で一番疾く空を翔られるのが黒羽丸なものですから、雪女が時折実家に戻っているときに、何か速く届けたい文などがあったりすると、どうしても頼らざるをえないのでした。 その文を受け取ると、雪女も、それはそれは嬉しそうな顔をします。 黒羽丸、真面目で堅物で融通が利かない鉄面皮なりに、ああ、この二人は恋をしているんだなあと感じ入ったりもするわけです。そして、くしゃみが出る。 恋文。 これこそが、黒羽丸が克服することができない、アレルギー物質でございました。 ですから、己の鼻がむずとすると、黒羽丸はソレが恋文であると判じることができてしまうようになったのです。 「 ――― ごめんよ黒羽丸、これ、届けてほしいんだけどその……黒羽丸には中身、わかっちゃうよね。でもなんか、そうやって知っててくれてる方が、頼みやすくて。これ、氷麗に届けてやってくれると、嬉しいんだけど。……あ、でも、辛いなら、トサカ丸やささ美にお願いしてくれて、いいんだからね」 やがて、若君もさらに長じるにつれ、雪女が若君の傍を離れてあちこちへ任務を仰せつかって赴くことも多くなってくると、黒羽丸を今まで以上に頼ることになりまして、その度黒羽丸は微笑ましく想いながら、こう応じるのでした。 「行ぎまず。任務でづがら」 <了>
...一筆奏上アレルギィ... 「兄者、最近なんて呼ばれてるか知ってるか?恋判じのカラス天狗だってよ」 「何だと?俺は恋を判じるなんぞできんぞ」 「兄者が文を受け取ったとき、相手の前でくしゃみをしたのが一度ならうまくゆかず、二度なら努力次第、三度以上なら順風満帆で成就だとよ」 「か、勝手なことを…!それで最近何故かそういう頼まれごとが多いのかッ!!」 |