璞町の飴屋のもとへ、女が飴を買いに来ることは、もう二度と無かった。
 しかし人間とは面白いもので、どこからかこういう怪異があったらしいということを聞きつけ、それが既に片付いたもので、もう自分たちには害のないものであるとわかると、他人事ゆえの冷静さから、渦中のときとは別の見方ができるものらしい。

「棺桶の中のやや子を育てるために、死んだ母親が六文銭で水飴を買いに来たそうだ」
「三途の河を渡れなくなったとしても、やや子を生かすために」
「なんとも愛情深い話じゃないか。泣かせるねえ……」

 その赤子がいつ生まれただとか、どこの誰かだとか、そういう話はとりあえず置いておき、その、子育て幽霊が買いに来たという霊験あらたかな水飴を是非分けておくれとなって、飴屋はずいぶん繁盛し、元々節約ができる人間で、機転も利いたので、波にのって一軒の店を持ち、驕らない堅実な商売でその後も利益を上げた。
 同じ長屋に住んでいた、お夏という明るい娘と一緒になるそうだ。










 しゃきりと、鋏を使ったのは、一ツ目入道であった。
 はらり、と、黒髪の一房が、桜色の毛氈のように花弁がしきつめられた土の上、ふわりと落ちた。

 最後まで痛ましい顔をして、そんな事をせずともと言っていたのも入道ならば、一度頷いた後には、苔姫の長く美しい髪に、肩の辺りで鋏を入れたのも、入道であった。苔姫は、養父の手で、場所は奴良屋敷のしだれ桜を望む濡れ縁で、尼削ぎを行われたのだ。
 その間、苔姫ははらはらと涙を流して、手を合わせていた。
 泣いても尚、横顔を見ると、どこか微笑んでいるようだった。

 傍らには、苔姫が髪を削いでいる間、あの赤子を預かったリクオが、童子姿で座して見守っている。
 珱姫さま、鯉伴さまも、少し離れたところから見守る中で、苔姫の髪は、肩ほどまでの童女のように切りそろえられた。

 苔姫は、出家した。

 父も母も殺され、親戚があったとしてもどうして戻れようかと、大阪城で出会ってから今まで、一ツ目入道のもとへ身を寄せていたが、妖怪の養女になど貰い手があろうはずもない。
 それでも、入道はどうにかして、苔姫をどこかへ嫁がせるあてはないものかと、慣れぬ人変化までしてあちこち探し回ったのだが、当の本人が、「嫁に行くならリクオがいいのですが、きっとリクオは他に好いひとがいるのでしょうから、妾は嫁には行かぬのです」と言うのだ。
 長じれば少しは変わるかと見守っていたが、苔姫の想いは、変わらなかった。

 季節が巡って変わるものもあれば、変わらぬ想いも、またある。
 いや、変わってこそ、輝く想いもある。

 すっかり短くなった髪を、さっそく帽子で隠した苔姫は、朝まで降り続いた雨雲が、去り際に隙間からのぞかせた光に照らし出され、髪を長くしていた頃に劣らず、むしろ俗世の穢れをきっぱりと捨てたためであろうか、ありがたい神々しさまで帯びたようで、珱姫さまなどはほうと息をつき、そっと両手をあわせられるほどであった。
 幼い頃にろくに食べるものを含めず、一つところに閉じ込められる憂き目に遭ったために、歳を重ねてみるほどに童女のような小さな体と不恰好に小さな足が目立ち、己で歩くことすら満足にできぬ体である。
 なのに面立ちを見ればたしかに尊く、一ツ目入道など、我が娘は何者になってしまったのだろうと、不安げに見つめる有様。
 父の様子に、苔姫は優しく笑った。

「そのような顔をしないでください、父様。苔姫はしあわせです。妾は実の父と母に痛めつけられ、その父と母を妖怪に殺されましたが、連れられた先で、父様のようにお優しい方と出会えた。もちろん、父様がお優しいばかりの方ではなく、父様もまた妖怪であること、存じた上で申しております。
 誰にでも優しいわけではないと、父様は、そう仰いましたね。そう仰ってくださった。この苔姫にだから、優しくしてくださるのだ、妾は父様の娘だから、大切にされるのだと、そう思うことができました。
 妾のような者に、心を砕いてくださった。
 おかげで、妾も、誰かに心を砕くことを、知りました。
 妾に、泣くな、笑っていろと仰ってくださった。
 おかげで、己は笑っていてもいいのだと、思うことができました。
 人並みに恋をしてもいいのだと、想うこともできました。
 ――― その父様に、いかなお返しができるだろう、少しでもご恩を返せればと色々考えたのです。父様が望むなら、どこかへ嫁にも行こうかと思ったこともあります。妾の血を繋げば、いくらか慰めになるだろうかと。しかし、よくよく考えた末、今度のことがあって、やはりそれは違うと思ったのです。
 血の連なりが、想いの連なりになるわけではない。無情な親があれば、情け深い他人があり、これは人と妖の間にも確かに結ばれる縁であると。
 この縁を、妾は妾なりに、大事にしたい。伝えたい。
 妾は人ですから、父様よりも早く此の世を去るでしょうが、父様からいただいた、この、人や妖、浮世に生じるものを、哀しくも愛しいという気持ちを、できるだけ、伝えたいのです。妾はこの通りの足ですから、遠く歩くことも、修験者のように苦行をつむこともかないませんが、今回のような、浮世の人が重ねる業ならば、幼き日の憂き目があったからこそ、察することもできるようです。
 これからは、人々の話に耳を傾けて、哀しみがあらば供に涙を流そうと、そう思います」

 苔姫の淡く美しいばかりだった恋心は、血の繋がらない、まして人ですらない父に愛され育てられ、妖と夫婦の縁を結んだ珱姫さまを母のように姉のように慕い可愛がられ、人と妖の間に生まれた鯉伴さまを弟のようにいつくしみ、人か妖かもわからぬリクオの幸を願うことで、浮世にたぐいまれな、慈愛に昇華したのである。
 父である一ツ目は、ひょんなことから父娘の縁を結んだ苔姫が、可愛くて可愛くて、愛しくて愛しくてならないばかりだったのが、いつしかすっくと背筋を伸ばして座る下に、蓮の花の幻が見えるごとくなので、文字通り一つしかない目をしばたたかせ、我が娘ながら、なんと大きな《畏》を纏うようになったものかと、声も出ない。

 出家したとて、娘は娘。父は父。
 人と妖で父娘であったなら、神仏の悟りを開かんとする娘と妖怪の父があるのもまた、合縁奇縁。

 世を捨てるのではなく、慈しむためにこそ人を捨て、生きながら仏の道に入る娘を、妖の父はそっと、広い腕の中に抱き寄せ、娘が幼い頃にそうしたように、小さな背中を撫でてやるのだった。

「 ――― まるで浮世は夢のよう。因果は巡り、煉獄にもなれば、浄土にもなる。いとおかしく、いとあわれ」

 ――― かつん、かつんかつん。

 父の腕の中でほんの一瞬、菩薩の笑みが消えて、かなわぬ恋を想う娘となった苔姫が、ほろほろと数粒、流した真珠。これが濡れ縁にかつんと跳ねて、苔姫の手元に転がった。
 苦笑し、これを拾い上げると、側に控えていたリクオに渡す。

「これを使って、カナに簪を作ってやるといい。なに、一粒売れば、襦袢から打掛まで、一揃いできよう。残りは簪の飾りにつかってやっておくれ。嫁入り先が大店だとて、だからこそ、己のものを買い揃えるのも気を使うことだろうから」
「かしこまりました ――― その、苔姫さま」

 真珠のかわりに、苔姫はやや子をリクオから受け取り、優しくあやしてやる。
 去りし日に、同じやや子であった鯉伴さまに辟易として、リクオに押し付けていた面影をふと思い出した。二人で出かけた先、愛らしくはしゃいでいた苔姫、闇夜を恐れてほろほろと真珠を落としていた苔姫、鼈甲飴が好きだと笑っていた苔姫 ――― 鯉伴さまと姉弟のようにお育ちになられたのだ、リクオとも、既に浅からぬ縁がある。
 苔姫の慈愛に甘え、尚も狂わんばかりに一人の女を想う己を、リクオは恥じたが、それでも追い求めるのをやめようとは、どうしても思えない。


 そうだ、ボクはお前を追うのをやめない。やめるものか。
 必ずお前を、探し出す。
 だからせめて、この二人の縁浅からぬ娘たちを見送るのに心を砕くのは、許しておくれと、胸の奥の面影へ語りかけると、この面影は少し眉尻を上げて、逆にそのリクオを叱るのだった。


 当たり前ですよリクオ様、私は貴方様を、そんな無粋者に育てたつもりはございませんからね。


 また発見だ。その面影の女に、己は育てられたらしい。
 しかし母ではない、姉ではない、想う面影は、時折、視線が下になる。
 かわいらしく拗ねて見せることもある。強く、己を背に庇うこともある。
 美しく、微笑むこともある。
 守役だと、リクオは確信した。そうだ、あの女はかつて己の守役だった。
 因果は巡ると、苔姫が言うように、今、自分のもとに巡ってきて、こうしてここで守役をしているのだろう。


 面影の女が背を押すので、リクオは言いかけた言葉を、続けた。

「この真珠の一粒を、苔姫さまの形見と想って、いただけませんでしょうか」
「……持ってくれるのか」
「苔姫さまに、お許しいただけるのなら」
「ありがとう、リクオ。是非、そうしておくれ。妾はお主に恋をした。幼き日、そんな夢のような想いができるなどと、考えたこともなかった。お主が現れてくれたから、妾は、しあわせになってほしいと願う心を、見つけられた」
「いいえ、苔姫さまは、昔から清く無垢でいらっしゃった。 ――― オレなんぞに心を砕いてくださったこと、こちらこそ、御礼申し上げます。あいにくオレには狂うほどに想う女がいる。いつかそれで、苔姫さまを怖がらせちまったこともありましたね。まだそいつを諦めるつもりは無いんです。会えない時間が長ければ長いほど、話すことが多くなるが、会えずに終わらせてやるつもりはない。
 そいつに会ったとき、苔姫さまのことをお話します。泣かせちまった女がいて、これはその女の涙だから、お前にゃ悪いがオレは一生持っていなけりゃならないんだって、言ってやるつもりです」
「ふふふ、童子の姿でその言葉遣い。総大将の仰せによれば、夜はたんぱらの意地っ張り、昼は嘘泣き得意の悪戯者。だから昼の姿、夜の心で語るお主は、きっと本当の事を言ってくれているのだろう。うん、その涙を見せて、きっと語っておくれ。しっかり、嫉妬させてやるのじゃぞ」

 もう涙はなく、苔姫は微笑む。
 大事そうに真珠の一粒を両手に包んでくれるリクオの所作を、嬉しそうに、愛しそうに見つめて。

 季節は巡る。変わらないでいてほしいものも、変わってしまった。

 けれど苔姫は想う。

 想いはさらに輝ける。恋は愛に、愛は慈愛に変えられる。
 恋するひとの幸せを、願って笑える身の、何としあわせなことか。

 ――― 苔姫が、生きた菩薩と称えられ、病める者や貧しい者、富んではいても心の満たされぬ者、衆生の鬱々とした心を、清い真珠で払うようになるのは、そう遠い未来のことではない。










 カナが嫁に行くのは、まさにその、呉服大店清屋であった。
 羽振りがよく、今を時めく大店であるが、旦那様は妾宅をいくつも持ち、奥様は悋気に満ちた方で裏を牛耳り、一人息子はこの奥様の顔色を伺いながら暮らす、商売よりも詩吟に興じるような気弱な男。
 しかし、そんな裏事情を知っているのは、ほんの僅か。
 寺の棺桶に、旦那様の愛人の子が入れられていただとか、入れたのは奥様であるとか、こんな話は、あの場に居た誰もが口をつぐんで話さない。もっとも、リクオは知らせようとしたのだが、これを止めたのは、苔姫だった。

「あの娘は、旦那の愛人であったから、幸せになれなかった。カナが嫁に行くのは、一人息子のもとだ。きっと、旦那の妻の接し方も、違うだろう。人間というのは、こちらとあちらとで、見せる顔も違う。こちらには良い顔を見せておいて、あちらは気に入らぬからと心に棲まわせた鬼の顔を見せる、そういうこともあるのだ。そして、鬼の顔は、多くの人の目があるところには現れぬ。
 知らせない方が良いことも、世の中にはある。
 嫁に行ったとて、会えなくなるわけではないであろう。リクオは夜姿ならば誰に見咎められることもなく、屋敷の奥までぬらりくらりと邪魔できるのだから、様子を見に行って、いよいよこれは駄目だと思ったら、連れ帰ってきてやれ。
 カナが決めたことだ。今は黙って、見送ってやろう」

 そのように、リクオを宥めたのである。

 縁談があった日から三月ほど経った頃、梅雨が明け、地平線の向こうの山々から、入道雲がもくもくと煙ってくる季節に、カナは嫁に行った。
 白無垢を着て駕籠に乗ったカナを、近所の人々や父親の弟子たち、そして弟は涙ながらに見送ったが、そこに妖怪たちの姿は無かった。皆、己等が顔を出すべき場所ではないとそこはわきまえたのだし、人々も当然と思っていたが、カナはこれを寂しく思った。

 あんなに、昔は、たくさん一緒に遊んだのに。
 あんなに、昔は、手をつないでいたのに。
 あんなに、昔は ――― 。

 切なくなって、駕籠に乗って揺られた瞬間に、一人ぼっちにされた気がして、カナは震えて涙を滲ませる。
 大店へ嫁いでくるのなら、それなりに用意をしてくるように見せておくれと言われて、事前に世話役の女たちが二人、ともに行くように用意をしてあったが、ろくに知りもしない人々を世話につけられたとて、どうしてうちとけよう。
 かえって、先に婚儀の場所である璞町へ行っている父親が、一人肩身の狭い想いをしているであろうと思うと、胸がしめつけられるような想いがした。

 それだけではない、やはり殺すべき想いと思えば思うほど、募る。焦がれる。
 貴方を慕っていましたと。

 そこへ。

「 ――― カぁナちゃん、後ろの正面、だぁれだ」

 可愛らしい声が聞こえて後ろから目を覆われ、驚いたカナは、溢れそうになっていた涙を引っ込めてしまった。

「その声は……一ツ目小僧くん?」
「うん、当たり。リクオ様と苔姫の御使いで来たんだ。はい、これ」

 ひっそりと駕籠の中に潜んでいた、小さな一ツ目小僧は、小声でクスクスと笑うと、懐から小さなふくさの包みを取り出した。

 包みをそっと開くと、納められていたのは、黒漆の簪。

 瑪瑙、そして真珠でもって、夏の花を彩っている。
 何を意味しているのか、すぐにわかった。

 鯉伴の黒、苔姫の真珠、リクオの瞳の瑪瑙。

「あと、言伝」
「え?」
「《ずっと、見守ってる。そのうち、遊びにもいくよ》」
「 ――― 」
「《カナちゃんがお嫁に行った先で、困ったことがあったら、きっと頼ってね。きっとだよ》」
「 ――― うん。うん」

 ふと、駕籠の外を見れば、外は浮世絵町を出て、璞町へ続く道を辿っている。
 すぐ横の木立の、その向こうに、駕籠と並んで、歩む者がある。

 駕籠かきは、花嫁を乗せて、結構な速さで璞町へ向かっているはずなのだが、木立の向こうを歩む者は、ゆったりと、散歩道を歩いているような。

 ざざり、と、夏の風が吹き渡る。
 木立が揺れて、そのひとが、こちらを向いた。
 風に揺れる栗色の髪、水干袴姿の幽玄の人。

 一ツ目小僧の言伝にあわせ、そのひとの、唇が動いた。

「《しあわせに、なるんだよ》」

 嗚呼、なんて、潔いまでに残酷なひとだろうと、カナは嬉しく想うのだ。
 しあわせになれと、そのひとは言うのだ。
 やはり優しく微笑んで、見送ってくれるのだ。

 ――― きっと、想い人がこの駕籠の中に居たなら、風のように連れ去ってしまうだろうに。
 しあわせかどうかなど、問いもせずに、ただ、連れ去ってしまうだろうに。
 最後まで、己は妹でしかなかった。

 童子姿のそのひとに、一人、また一人と小物たちが並んで、あたたかな薫る風の中に気配を隠し、ざざり、ざざりと木立を渡る。格子戸の向こうの道を歩くように軽やかに。小さな妖たちの姿は、カナが幼い頃から、何一つ変わっていない。
 言伝を終えた一ツ目小僧もこれに加わり、やがて、カナの後ろからやってくる駕籠に乗った女たちが、これに気づいたのだろう。

「なぁにあれ」
「獣?」
「にしては大勢……やだ、もしかして、妖怪?!」

 慌てふためく女たちの様子がおかしくて、カナはクスクスと笑った。
 駕籠の人足立ちは浮世絵町の出である。脇の木立を行く彼等に、驚く風もなく、カナに声をかけてきた。

「カナちゃんよ、見えるかい、小大将のお出ましだぜ。カナちゃんの晴れの日を、祝ってなさるのがわかるかい」
「うん、見える。よく見えます」
「小大将!カナはこの駕籠ですよ!」

 ――― と、木立の合間を縫っていたリクオが歩みを止めて、袖をふうわり、翻す。
 それが合図だった。
 控えていた風鬼が、そこらここらの枝から、ふうう、と息を吹くと、林に咲いていた百日紅、日陰の菖蒲や沙羅双樹の花が、いっせいに花びらを舞い上げ、空一杯に散らしたのだ。
 それまで慌てふためくばかりであった、世話役女たちも、声を失うほど。
 人足たちも足をとめて、ふわふわと舞い上がった花びらに、見ほれた。

 カナはそこで一度、駕籠から降りて、夏の空に舞い上がった花吹雪をうっとり見つめ、木立の中の向こうに佇む、リクオに微笑み返した。

 はらはらと舞う花吹雪の中、カナは長く己を見守ってくれた、優しい兄に礼をした。

 手の中には、あの黒漆の簪。

 案の定、顔を上げたときには、木立の妖怪たちは姿を消していた。

 いつしか涙はなく、カナはただただ、最後に見せられた大掛かりな悪戯に、笑うばかり。

 季節は巡る。変わらないでいてほしいものも、変わってしまった。

(けれど、想いは変わらない。貴方が、貴方たちが好きです。大好きです)

 人と妖、かごめかごめと手を繋いだあの日は遠いが。
 これからの世の子供等にもまた、伝わっていけばよいと、願う心は、変わらない。

 かごめ、かごめ、手をつなげ。

 想いよ、繋いで伝わって往け。


<夢、十夜/第五夜・了...六夜へ続く>











...夢、五夜...
季節は移ろい巡っていく。目まぐるしく変わっていくものの中にこそ、変わらぬものがある。